ブリュッセルから車で、フランスのReims、Epernay、Parisを観光で訪れた。1泊2日の日程の間に総走行距離が850kmにも達するという車の旅であったが、その分、田舎の小さな村の風景や、ただひたすら大地が広がる風景が楽しめた。
ブリュッセルから高速道路を南へ1時間も走らないうちに、フランスとの国境が出て来た。特にパスポートを見せる必要も無く、というか人がいなかったが、国境にあるサービスエリアで休憩。フランス・フランの現金を手に入れようと、両替所に行くが、自分の銀行のカードやクレジット・カードが使えない、と言われて、しょうがなく手持ちのUS$20だけを両替してもらう。クッキーを買って、細かなコインを得て再出発。気のせいか、ベルギー側では高速道路沿いに何も無かったのに、フランスに入って最初の街、Valenciennesの辺りからずっと、Cambraiという辺りまでは高速道路から家々や街や教会が見えることがあって、フランスのほうが栄えている印象があった。もちろん、高速道路の標識や案内が変わったのは言うまでもないが。
ただし、途中で高速道路を東に折れて、Reimsへ向かった後は、何もない大地を両側に見ながらひたすら高速道路が続くという状況であった。このような風景に慣れていない自分のような者にとっては楽しかったが、多分、毎年このような道路を通ってヴァカンスに行くヨーロッパの人達にはどうってことない風景なんだろうなとも考えていた。
ブリュッセルを出て2時間ちょっとで、最初の街、Reimsに到着。ここでは、フランス・フランの現金を銀行からおろしたかっただけで、それにも無事成功。国境の両替所のお兄さん、自分のカードのせいじゃなかったみたいだ。カードを読む機械のせいじゃないか?
それはともかく、この街ではマクドナルドでお昼ご飯を済まし、修復中の大きな教会をちょっとのぞいて、すぐ本来の目的地であるEpernayへ向かった。
ReimsからEpernayへの道は高速道路ではなく、通常の道。とは言っても、信号がほとんどないので100km/hくらいでみんな走っている。大地が横に広がるところもあり、また並木道のように森の中を進むところもあり、と風景を楽しみながら、約40分でEpernayに到着。
シャンパンの故郷の町、Epernayでは、Moet & Chandonの本社で、見学ツアーに参加して、実際にシャンパンが寝かせてあるところを見ることができ、テイスティングも最後に出来た(テイスティングと言っても、ただ1種類のシャンパンを飲むだけ)。この町にはどうやら多くのシャンパンの会社があるらしく、Moet
& Chandonのある通りはAvenue Champagneという名が付いている。

Epernayで軽い夕食をとった後、更に1時間ほど通常の道を南下し、Epernayから電話で予約しておいた小さな田舎のホテルに到着。途中の道では、小さい小さい村を通り抜けたり、大地の広がるところを走ったりと、景色を十分堪能した。ホテルは大きな通りに面しているような感じではあるが、やはり大地が広がる中にぽつんと立っていた。こじんまりとした経済的なホテルだが、2つ星が付いていて、TVとシャワーがちゃんと付いていたのは良かった。というのも、電話で予約した時は値段と場所くらいしか調べなかったので。まぁ、この田舎にぽつんとあるホテルというロケーションに惹かれて、わざわざ、Epernayから1時間もかけてやって来たわけだが、その価値は十分にありだった。
翌朝は朝8時半にホテルを出発。朝食は車の中でクッキーとケーキを食べる。一路、パリへ。この日、パリまでの1時間半はずっと雨が降っていて、時折激しくなってきていた。途中までは通常の道、途中から高速道路に乗ってパリへ入る。
パリはさすが大都市だけあって、また夏休みというのもあって、観光客だらけ。世界各国から人が来ているという感じだった。ノートルダム寺院の地下に車を止めて、パリでは歩いて&地下鉄で行動。とは言っても、ほとんど歩いていたが。ノートルダム寺院は改装中だったが、それでも中に入るのに長い列が出来ていた。列はルーブル美術館の入り口にもあって、この時は20分近く待つ必要があった。これは夏のパリでは普通なんだろうか?
ルーブル美術館はそれほど楽しめなかったが、「モナリザ」や「ミロのヴィーナス」などの超有名物の前には人だかりがしていた。とにかく広い。歩き疲れた。
気を取り直して、オルセー美術館をトライしようと思ったらこちらも列。諦めて、車に戻る。この頃には一時的に晴れて来て、ノートルダム寺院の川をはさんだ南側(確か、サンジェルマン・デ・プレという名の地域だと思うが)を散策したが、おいしそうなレストランがたくさん並んでいた。車でシャンゼリゼ通りを通って、パリ・サンジェルマンというサッカー・チームのスタジアムへ向かおうとするが、シャンゼリゼ通りでナイキ・タウンを見つけて寄り道。偶然にも、ここでサッカーのチケットが買えたのはラッキーだった。が、雨がまた降ってきたので、予定通り、そのままパリ・サンジェルマンの本拠地、パルク・デ・プランスというパリの西に位置するスタジアムへ向かう。その辺りでふらふらしながら時間をつぶし、夜8時からの試合を観戦する(観戦記はこちら)。
試合後は、そのまま急いでパリを脱出し(間違えて一旦、ヴェルサイユの方向に向かってしまった)、一路ブリュッセルへ。夜中の高速道路(パリからブリュッセルまで帰るのには一部の区間で68FF=約1,400円だけしかかからず、ベルギーでは高速道路は無料である)を150km/h近くですっとばして、2時間40分でブリュッセルのアパートに到着。1000ccの車で150km/h近くスピードを出すにはエンジンの回転数が5,000回転くらいになってしまい、危なくレッドゾーン突入といったところだった。
といった感じで1泊2日のフランスへの旅が無事終了。ブリュッセル滞在中には、もうフランスに行くチャンスはないかもしれないが、フランス・フランの現金が結構余ってしまった。これは将来の行く機会があったらその時のためにとっておこう。ちょっとだけ外国に行くというのは、現金の心配をしなきゃいけなくて困るのだよね。でも、今はどこでも銀行のATMがあれば、そこから自分の銀行のカードで現地の通貨を入手可能だから、かなり楽であった。
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