以前、卒業旅行の際にブリュッセルから電車で日帰り旅行で訪れたことのあった、ルクセンブルグ大公国のルクセンブルグ市であるが、今回は週末を利用しての1泊2日の旅で訪問することにした。
初日はブリュッセルからルクセンブルグ市へのドライヴ。途中、オートルート(高速道路)からの素晴らしい景色を楽しみながら、2時間でルクセンブルグ市へ到着。オートルートでも、かなりの上り下りの激しい道のりであったが、ルクセンブルグ大公国よりのベルギーの町、アーロン(Aaron)の手前あたりの景色が素晴らしかった。それまでは、森の中を切り開いてオートルートが作られているようなところもあり、それほど良い景色でもないところもあったが、全体的に楽しめる景色と共にドライヴをすることができた。
ルクセンブルグ市内は、9月の第1週の週末ということもあって、観光客と週末の買い物をする現地の人達であふれていた。観光客では中国人と日本人のそれぞれの団体がいるのが目に付いた。ルクセンブルグ市は旧市街と新市街とに分かれており、とは言ってもそれほど大きな都市ではないので、歩いて回ることが出来るくらいの大きさの都市である。電車で駅に着くと、目の前にホテルがたくさんあるが、街の中心はヨーロッパの他の都市と同様、駅からちょっと離れた旧市街にある。
Place d'Armesという広場がおそらく街の中心と言ってよいのであろう。もう1つ、Place
Guillaume IIという広場のほうが大きさ的に大きく、そこでは朝市(昼までやっていたけど)が開かれていて、野菜・果物や花が並んでいて、それを買う地元の人がたくさんいたが、Place
d'Armesには、観光案内所があり、レストランもたくさん集まっている。この2つの広場あたりには、レストランの他に幾つかのホテルや、たくさんのお店があって、ショッピングを楽しむことが出来る。Place
d'Armesでは、昼にも夜にも、小さい編成のオーケストラがクラシックやポップスの生演奏を行っており、立ち止まったりベンチに座って楽しんでいる人がたくさんいた。
この旧市街と言われる中心から、ちょっと南へ歩くと、渓谷のように、下の方へ非常に美しい景色が広がる。うまく説明できないが、旧市街と新市街がかなり高さのある大きな橋で結ばれているような形で、その橋の下には美しい景色が広がっている(幾つかの家もある)。これが、この6年前に訪れた時に気に入ったルクセンブルグ市の景色である。

街中では、予想以上に英語の表記が目立った。ほとんどのものはフランス語、ドイツ語の他に英語でも表示されていて、自分にとっては分かりやすかった。街中の人もだいたいみんな英語を話してくれたし。街中は非常にきれいだし、他のヨーロッパの都市に比べると古い建物が少な目であり、近代的なビルが目立つことは目立つが、とにかくきれいな印象があった。郊外にちょっと出ると、きれいで新しい家がたくさん並んでおり、郊外に離れるほど巨大な家が目立った。郊外にはアメリカによくあるようなこれまた巨大なモールがあり、シカゴがちょっと懐かしくなった。
観光案内所でもかなり丁寧に対応してくれ、ホテルの予約も手数料無しで代行してくれるようだった(頼まなかったが)。ホテルは、ここでもらったリストをあたり、中心からちょっと離れているところに泊まる。中心から歩いて15分くらいかかるが、車のガレージ付き(無料)である、3つ星のホテルで値段も経済的。受付の人も、英語が普通に話せて問題なしであった。
翌日は、かなりいろいろなところをまわることになった。まず、朝9時頃、ルクセンブルグ市のホテルを出発し、ルクセンブルグ市から北東の方向のドイツとの国境近くにある、Echternachという町を訪れる。ここはルクセンブルグ市からは車で約30分。この辺りの地域は、「小さなスイス」と呼ばれているらしいが、このEchternachには2つの古い教会があった。1つは、Église
Paroissiale Saints-Pierre et Paulという7世紀に建築が始まったもの。こちらはどうやら現在は使用されていないようであった。もう1つの、Basilique
Saint-Willibrordのほうでは朝のミサが行われており、多くの人が参列していて、讃美歌やパイプオルガンの音色が聞こえてきていた。こちらは11世紀に建築されたようで、かなり大きさのある教会である。
観光案内所は日曜日は開いていないらしく、それ以外の見所があるのかも分からなかったため、Echternachを出発する。Echternachから、ルクセンブルグ大公国とドイツとの国境沿いを流れるOur川沿いの国道10号をしばらく走るが、この川沿いの道は景色が素晴らしい。川沿いにはキャンプをしている人も見受けられた。この辺りの景色は最高であり、ドライヴしていて非常に楽しく、ドライヴァーを飽きさせないほどにカーブや勾配があったりもする。
次の目的地は、Esch-sur-Sûreというこれまた小さな村であったが、途中でViandenというお城のある町の標識が出て来たため、そちらの方向に曲がってViandenを目指す。ここもドイツとの国境のすぐ近く、Echternachの北の方角にあり、Echternachからは30分ほどで着いた。Viandenの町の中心には行かなかったが、ここには11〜14世紀に建てられた有名なお城があるらしく、そのお城を見学。ちゃんとしたお城を見学するのは今回が初めてであったが、興味深いものであった。日本のお城と、いろいろと細かいところを比べてみるのも面白そうである。
お城見学の後は、今度こそと、Esch-sur-Sûreへ向かう。ここは、ルクセンブルグ大公国の中心からちょっと西のベルギー寄りによった辺りにある。Viandenからもやはり30分ほど。山あいにちょこっと現れる小さな村。ガイドブックに出ていたため、ちょっと寄ってみただけだが、高台にある小さな城壁まで登ってもみる。何てことない村で、わざわざルクセンブルグ市や他の大き目の都市からバスで訪れるほどの場所ではないが、確かに景色や雰囲気は良く、車で旅行中の場合は、国道15号からちょっと横に外れて寄る価値があるであろう。
Esch-sur-Sûreを出発し、そのままベルギー国内に入り、ブリュッセルへの帰途につく。途中、また寄り道をして、ベルギー国内のNamurという街に寄って、クレープとペリエで一休みし、再び、オートルートに戻り、ブリュッセルへ向かう。
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