卒業旅行であったため、仕事を始める直前の2月、丸1ヶ月を使ってヨーロッパを旅行した。国旗の数で想像できる通り、ヨーロッパの9カ国を訪問したが、そのうち実際に泊まったのは4カ国であった。
東京〜ソウル〜パリ〜ストラスブール 
成田から大韓航空で一旦ソウルへ行き、そこからパリ行きの同じ大韓航空の飛行機に乗り、パリには夜到着した。そのまま、ストラスブールというドイツとの国境に近い街行きの夜行電車に乗り、翌日の朝、ストラスブールに到着。そこで2、3日滞在し、国境を歩いて渡って、ケール(Kehl)というドイツの小さな町へ行き、イタリアン・レストランでパスタを食べて帰って来たりした。ストラスブールはドイツの占領下にあったこともあって、ドイツ文化の影響が強い街でもあり、大きな教会は有名。ストラスブールから電車で南に20分のところにあるコルマール(Colmar)という小さな町もなかなか良かった。
ストラスブール〜ニース
また夜行電車に乗り、ストラスブールを出て、コート・ダジュールのニースへ南下した。底冷えするストラスブールからうって変わって暖かめのニースでも2、3日滞在した。滞在中の1日は、プジョーをレンタルし、ニースからモナコへ行き、モナコのF1のコース(通常の通り)を走り、そのままフランス国境沿いのイタリアの町、ヴェンティミリア(Ventimiglia)まで行った。ヴェンティミリアではランチ(もちろんイタリアン)を食べて、町をちょっとふらふらし、また帰路をニースへ戻った。ニースはちょうどカーニヴァルの数日前だったので、街の飾り付けが非常にきれいであった。
ニース〜パリ
またまた3度目の夜行列車はパリ行きであった。パリではやはり2、3日滞在し、美術館には行かなかったもの、ノートルダム寺院、シャンゼリゼ通り、エッフェル塔などを観光した。また1日は、ヴェルサイユ宮殿を見た後にヴェルサイユで車をレンタルして、シャルトルという有名なステンドグラスのきれいな教会のある街までドライヴした(この時の車はルノーだった)。フランス滞在中の最後に訪れたのはアンジェ(Angers)という非常に小さな田舎の町。パリから西にTGVで2時間くらいのところにあるこの小さな町には中世の要塞があったが、特別、観光地というわけではないせいか、泊まった小さなホテルでは英語が通じず、非常に困った。まぁ、とりあえず、TV付きの部屋でベッドでちゃんと眠ることは出来たが。
パリ〜ウィーン 
アンジェからパリにTGVで戻った後、そのまま4度目の夜行列車に乗ってフランスを離れ、一路オーストリアのウィーンへ向かった。だいたい夜行列車ではクシェットという簡易ベッドに寝ていたが、これは値段もお得で(予約が必要だが)、確か当時のレートで3,000円くらいだったと思う。ウィーンに滞在中の3日間は、国連の施設、シュテファン寺院、ちょっと中心から離れたところにある宮殿などを見てまわったが、非常に寒く、ある1日は雪がかなり降った。この寒さに耐え兼ねて、予定よりも早めにウィーンを離れることにした。
ウィーン〜ブリュッセル
最後の夜行列車はウィーンからブリュッセルへの列車であった。ブリュッセルに滞在中の2、3日の間に、ベルギーとの国境付近にあるオランダのマーストリヒトやルクセンブルグにも行く機会があった。なかでもルクセンブルグの景色は非常に美しかった。ここは是非お勧めしたい街・国である。ブリュッセルからだと特急のようなもので3時間くらいだったと思う。ルクセンブルグの街中に銀行がたくさんあったのも印象的であった。
ブリュッセル〜最終目的地、ロンドンへ
ついに、昼間に電車に乗る機会が来て(パリ〜アンジェ間のTGVは昼間だったが)、ブリュッセルからベルギーの港町、オーステンドへ移動し、フェリーでドーヴァー海峡を渡り、ドーヴァーからは電車でロンドンへ向かった。ヨーロッパ大陸で3週間過ごした後だけに、英語が公用語であるイギリスに来れて非常に落ち着いた記憶がある。ロンドンには1週間滞在し、ロンドン動物園、ギネス博物館、タワー・オブ・ロンドンやサッカーのプレミア・リーグのアーセナルというチームの本拠地、ハイバリー・スタジアムなどの場所を見てまわった。ハイバリー・スタジアムではアーセナルの試合を観ることが出来たが、これは自分にとっての初のサッカー観戦であったため、それがサッカーの母国で実現できてすごく感激であった。ロンドン動物園の近くの駅では、目の前で爆弾が爆発するという危険な目にも遭ったが、幸い怪我もせずに済んで良かったと思う。
いろいろな意味で充実した旅行であった。短い期間に様々なヨーロッパの国を訪れ、それぞれの国の違いを感じることが出来、またそれぞれの国に対する大体のイメージを持つことが出来た。フランス・パンが非常においしかったので、訪れた国の中ではフランスが一番気に入ったが、この旅行で体験したことは今後またヨーロッパへ行く時に役に立つであろう。
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