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Soccer

  1999 European Football Reports  

20. AA Gent - RSC Anderlecht

    Date : November 19, 1999
    Type : ベルギー1部リーグ
    Result : 0-3
    Stadium : Jules Ottenstadion in Gent, Belgium

  • AA Gent (ホーム:ベルギー1部リーグ所属:ユニ=青・青・青)

首都ブリュッセルから西へ30分のところにある、ヘント(英語読みだとゲント)を本拠地とする100年以上の歴史のあるチームで創立は1890年。ただし1部リーグの優勝経験はなく、1954年の2位が最高。1949年シーズンからのここ50年間のうち40年間を1部リーグですごし、1994-95シーズンからの過去5シーズンは、14位-14位-14位-10位-8位という成績を残している。特に有名な選手はいないが、ノルウェー人のFWのOle Martin Aarstはここまで13試合で12得点と、得点王争いの2位につけている。いわゆる歴史のある中堅どころのチームであるが、1999-2000シーズンはここまで好調で、この試合の前まで4位につけている。

  • RSC Anderlecht (ビジター:ベルギー1部リーグ所属:ユニ=白・白・白

首都ブリュッセルを本拠地とする、過去24回も国内リーグのタイトルを獲得した名門チーム。正式名称をRoyal Sporting Club Anderlechtといい、ブリュッセル市の南西地区にあるAnderlechtという地域にある。ベルギー代表はLorenzo Staelens、Bart Goorなど4、5人おり、それ以外にもカナダ、スウェーデン、チェコの代表がおり、Enzo Scifoなどの過去の代表経験者もたくさんいる。1998-99シーズンは3位に甘んじて、1994-95シーズン以来優勝がないが、おそらく1999-2000シーズンも優勝候補の筆頭にあげられるチームである。

  • 試合内容

Gent-RSCA3ベルギー国内の人気チームのAnderlechtが相手だからか、それともAnderlechtサポーターがブリュッセルやベルギー各地から大量に押しかけたせいか、スタジアムは14,500人の観客で満員になり、異様な雰囲気の中で試合が行われた。

前半は互角か、アウェイのAnderlechtが優勢気味に試合が進む。Anderlechtはそれほどチャンスは作れなかったが、ボール支配という面では勝っていたように見えた。いつもの早い中盤でのパス回しがこの日も見られた。Anderlechtはこの日も、カナダ代表のTomazs Radzinski、チェコ代表で前の週にオランダとの国際試合で得点を決めているJan Köller、ザイール人のElos Ekakiaの3トップでのぞむ。ベルギーU21代表の試合で故障したボランチのWalter Baseggioの代わりには、Didier Dheedeneが代わりはいる他はいつものメンバー。

試合が動いたのは前半15分、RadzinskiからのクロスをJan Köllerが決めて先制。2点目は後半5分にElos Ekakiaの絶妙なクロスをRadzinskiが押し込む。3点目はゴール前のこぼれ球をスウェーデン代表のPar Zetterbergが拾ってうまくキープしてシュート。結局終わってみれば、首位でアウェイのAnderlechtの快勝であった。

後半に入ってからは、AA Gentもかなり攻撃をしかけていたが、単調な攻撃であったり、ゴール前でのトラップ・ミスなどで決定的なチャンスは作れず、シュートは打っていたが大きく外れたり、シュートを打つのをためらっていたり、とAnderlechtにとってあまり恐い攻撃陣ではなかった。

この日、Anderlechtで良かったのは指令塔のZetterbergとFWのRadzinski。ここまでの試合でそれぞれ、8点、9点とチームの1、2位の得点を挙げている両プレーヤーの機敏な動きが目立っていた。Zetterbergはいつも通りのスルーパス、細かなパスをきちんと決めていたし、Radzinskiは前線でポジション・チェンジを繰り返しながら、あちこちに顔を出して、ボールをもらったらドリブルを仕掛けてクロスを送るなどの、速さが目立っていた。

Anderlechtのディフェンス陣もベルギー代表のLorenzo Staelensを中心に危なげない守りを見せていた。強いて言えば、このチームはまだ、中盤で相手にボールをパスしてしまうことがたびたびあって、これが非常に不安に見えた。ディフェンス面で多少不安があるが、相変わらず得点力は安定しているものがある。この勝利で、翌日に試合が行われる他チームと消化試合数で並びつつ、勝ち点で2位に8点差を付けた。このまま独走してしまうとベルギー・リーグ自体はつまらなくなるかもしれないが、このまま行きそうな雰囲気になってきた。

  • スタジアム

Jules Ottenstadion (14,845人収容)

ヘントの郊外にあるサッカー専用スタジアム。掲示板が得点経過と時間を表示しているのみだが、ここのスタジアムもClub BruggeのJan Breydelstadionと同じく、時間がカウント・ダウン方式であった。ホーム・スタンドとバック・スタンドは屋根付き、両ゴール裏は立見席で屋根には覆われていない。アクセスは、ヘントの中心からはトラムの21番が出ている。スタジアムは大きな通り沿いにあり、車で来ても路上駐車がしやすく、オートルート(高速道路)の入り口が近くて便利であった。

スタジアムの敷地内にプレハブ形式のオフィシャル・グッズ・ショップがある。

  • チケット

スタジアム外の当日券売り場で購入。バックスタンド2階席のほぼ中央一番高い席(20列目)に陣取る。スタジアムの一番高い場所の席であったため、多少、ピッチとの距離を感じたが、それでも試合全体を見るには良い席であった。この日は当日券が3,000枚しか用意されなかったようで、これ以上良い席は望めなかったのかもしれない。チケットは950BEF(約2,700円)であった。以前にも1回、Anderlechtのホーム・ゲームで経験したが、名前の確認できる身分証明書を提示させられた。これは名前を把握している悪サポーターを排除するためであろう。

上記のデータ・情報はすべて1999年当時のもの。

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