18. RSC
Anderlecht - KVC Westerlo
Date : November 10, 1999
Type : ベルギー1部リーグ
Result : 3-0
Stadium : Stade Constant Vanden Stock in Bruxelles, Belgique
首都ブリュッセルを本拠地とする、過去24回も国内リーグのタイトルを獲得した名門チーム。正式名称をRoyal
Sporting Club Anderlechtといい、ブリュッセル市の南西地区にあるAnderlechtという地域にある。ベルギー代表はLorenzo
Staelens、Bart Goorなど4、5人おり、それ以外にもカナダ、スウェーデン、チェコの代表がおり、Enzo
Scifoなどの過去の代表経験者もたくさんいる。1998-99シーズンは3位に甘んじて、1994-95シーズン以来優勝がないが、おそらく1999-2000シーズンも優勝候補の筆頭にあげられるチームである。
この試合の前まではまずまずの成績で18チーム中、7位に付けている。ここまでのリーグ得点王(11試合で13点)のベルギー代表のFW、Toni
Brognoが所属している。創立は1935年と古いようだが、1996-97シーズンに2部リーグで優勝して、1部に上がって来たばかりのようである。1部昇格後は2年連続で12位に終わっている。
この日の観客は24,844人。水曜日の夜の試合であったが、チームが首位を走っているせいか、翌日が祝日であるせいか、はたまた、相手チームにここまでのリーグ得点王のToni
Brognoが所属しているからか、ほぼ満員のスタジアムであり、盛り上がりもいつも以上であった。Westerloも、熱狂的なサポーターが多くいるのか、ブリュッセルまで結構の人数が来ていて、これもスタジアムが埋まった要因でもある。
RSC Anderlechtはここまで首位、Westerloは7位と、力の差はしっかりとあり、それがAnderlechtが押し気味に進める要因となっていたようで、前半、Anderlechtは何度も決定的なチャンスを作るが、枠に飛んだシュートを相手のGKに止められたり、シュートが枠を外れたりと、多少見ているほうがいらいらしてくる試合展開。ようやく前半終了前に入った1点目はPar
Zetterbergの得点。相手のゴール前での相手のDFのクリアをヘディングでつないで、最後はZetterbergがフリーで決める。
この日もいつも通り、Anderlechtは早いボール回しからサイドにつないで、チャンスを何度も作る。身長202cmのチェコ代表のFW、Jan
Köllerもいつも通りポストプレーをきちんとこなしていたし、ベルギーU21代表のWalter
Baseggioと元ベルギー代表のベテラン、Enzo Scifoのダブル・ボランチが効いていた。
Westerloは中盤のMF、Milosevicという選手がよくボールをさばいていたが、Anderlechtに脅威を与えていたのは、やはりFWのToni
Brogno。ベルギー代表で、ここまでのリーグ得点王らしく、いつもゴールを狙う姿勢、ゴールに向かう姿勢や個人技での突破はさすがであった。
2点目もスウェーデン代表のZetterbergで、後半半ばにカナダ代表のFW、Tomazs
Radzinskiの左サイドからのグラウンダーのクロスを落ち着いてトラップしてゴールへ流し込む。3点目はScifoからのスルーパスを意外なタイミングと意外な角度からFWのElos
Ekakiaが決めて3−0。かなりWesterloに押し込まれたが、結果的に3−0で完封してしまうところが、今のAnderlechtの強さであろう。この日のリーグ戦の結果、13節を終わって、Anderlechtは2位のLierseに5ポイント差を付けての首位に立つ。しかも、Anderlechtは延期になったClub
Bruggeとの対戦(長年のライヴァル・チームであるため、勝ち点を計算できはしないが)を残していて1試合消化が少ない状態での首位はこの先も期待できそうである。
Stade Constant Vanden Stock(約28,000人収容)
両ゴール裏は立見席だが、残り全ては座席付き、全席屋根の下に隠れるようになっている。狭さを感じるスタジアムだが、その分ピッチとの一体感はかなりあり、ピッチもかなり近くに感じることができる。ピッチが柵で囲われているため、1階席のあまり前の列のシートはお勧めしない。
オフィシャル・グッズ・ショップがスタジアムの外側にあり、様々なグッズが購入可能。レプリカ・ユニフォームに選手の名を入れてもらうことも可能(500ベルギー・フランBEF=約1,500円の追加料金)。
アクセスは、METROの1B線もしくはトラムの56番線のSt.
Guidon駅下車、徒歩10分。ブリュッセルの中心からだと大体15〜20分くらい。スタジアム周辺には屋台のお店が出るので試合前の腹ごしらえは問題ない。スタジアム内にはビールとコーラとアイスくらいしか売っていない。それほど警備の人達の数が多くなく、安全だからそうなのか、それとも逆に警備の人達があまりいないから危険なのかは分からないが、子供もたくさんおり、いたって安全な風景であった。
スタジアム周辺に何ヶ所かある当日券販売所で購入可。席種によって購入する窓口が分かれている。この日は当日券はかなり出ていたようで当日券売り場に列ができていた。席はH1(900BEF=約2,700円)という2階席のアウェイ側ゴールよりのメイン・スタンドの席で2階席の前から15列とまずまずの高さで、試合自体もすごく見やすかった。
上記のデータ・情報はすべて1999年当時のもの。
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